下町発女性デュオ　「にしん」　錦糸町路上ライブからメジャーデビュー

すずめφ ★

　下町から全国へ――。ＪＲ錦糸町駅北口で路上ライブ活動を続けてきた女性
デュオ「にしん」が来年２月、大手レコード会社からＣＤを発売することになった。
観客が誰もいない中でのスタートだったが、歌い続けるうち、サラリーマンなどの
人気を集めるようになった。夢にまで見たメジャーデビューに、２人は「不安も
あるけど、とても楽しみ」と意気込んでいる。

　「にしん」の二人は、生まれも育ちも下町。芸名も荒川よしみ（２３）と江戸川ひとみ
（２２）だ。予定のない限り、同駅前で毎週木曜の夜、ライブ活動を行っている。
懐かしく親しみやすい曲調、おそろいの衣装で踊る姿が人気で、多い時には
百人もの観客が集まる。

　もともと友人同士だった二人が地元に近い同駅北口で初めて歌ったのは二〇〇一
年夏。翌年の冬から本格的に歌い出し、ザ・ピーナッツなどのカバー曲を中心に歌い
続けた。一風変わった名前は、同駅北口のレストランでグループ名を考えていた時
に出た「にしんのマリネ」が由来になっているという。

　初めは足を止めてくれる人もなく、駅前のため、通行人から「邪魔だ」と文句を言わ
れたこともある。二人は「『やっていても意味がない』とあきらめそうになった」と振り返る。

　しかし、懸命に歌っているうちに、「また来てよ」「先週いなかったけど何してたの」と
声を掛けられたり、栄養ドリンクを差し入れてもらったりするようになり、下町の人情に
励まされ、続けることができたという。

　昨年九月には知り合いのミュージシャンらに曲を作ってもらい、四曲入りのＣＤを
自主制作した。下町のＣＤ店でしか買えないが、これまで三千枚以上が売れた。今月
八日には二枚目となる八曲入りＣＤも発売、こちらも売れ行きは好調という。

　同駅前でのライブ活動や地元のラジオ番組への出演のほか、「にしん」という名前
から北海道のイベントでも声がかかるようになった。最近では知名度も徐々にアップし、
常連でない人も歌を聞いてくれるようになってきたという。

　二人は今、メジャーデビューに向け、踊りの練習に励んでいる最中だ。「いろんな人に
支えられてやってこられた。その分、私たちの歌でみんなを元気づけたい」（よしみ）、
「歌の仕事だけでなく、いろいろな仕事にも挑戦したい」（ひとみ）と口々に抱負を語っている。

おそーす
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news001.htm

下町発女性デュオ 「にしん」 錦糸町路上ライブからメジャーデビュー

下町発女性デュオ　「にしん」　錦糸町路上ライブからメジャーデビュー　